不本意ではあるのですが、今回小岩の焼肉事情について苦言します。
都市開発による立ち退きが決まっているので、遠慮はしないことにしました。
ライバル店の食べログやGoogleマップ等の口コミに、悪い評価を書き込む店舗があります。
当店や秋元さんが、その対象となり被害にあっています。
冷凍肉というワードを多用し、ドリップがどうとかワンパターンの書き込みです。そして悪い評価をつけます。
自分の店では「冷凍肉は仕入れてません」とうたって、他の店の口コミには「これは冷凍肉だ」などと書いています。
その他にも色々とログを変えたり、ログを共有したり手を変えているようです。
当たり前ですが、当店も冷凍肉など仕入れてません。
みなさん、悪質な口コミに惑わされず自分の味覚や好みに合う店を探して下さい!
せっかくなので、焼肉と冷凍について書こうと思います。
ぶっちゃけてしまうと、どの焼肉店も冷凍保存はしています。
これはどんな意味なのか。
なぜ焼肉店に冷凍保存が必須なのか。
今回はグッと深いところまで、焼肉店の真実を語ります!
第一に、冷凍肉とは売れ残りや一部の商社などが冷凍保存して長期的に商品として確保しているものです。
ある程度の塊のまま真空パックして冷凍してあります。
日本の法律に乗っ取って保存すれば2年間は品質の保証がされています。
多分食べ比べても、誰もわからないと思います。
しかし、なぜ当店も冷凍肉を仕入れないのか。
当店のように余分な脂と筋を可能な限り取り除き提供するスタイルでは、冷凍された塊の肉を完全に解凍し、脂と筋を取り除いてから商品化しなければならなくなります。
この時に、少し品質が落ちます。
一度冷凍した肉は特殊な冷凍方法でない限り、解凍時に細胞膜が破壊され水分の保持ができなくなるのです。
よって、解凍後に掃除。サク取りして冷凍保存になります。
つまり、冷凍肉を仕入れた場合、2回冷凍することになります。
これが、冷凍肉を仕入れない理由です。
ツーフローズン(二度冷凍)は品質が落ちるのです。
次になぜ焼肉店に冷凍保存が必要なのかです。
当店も主力としている黒毛和種の体重は500kg(メス)~750kgあります。
バラ系(カルビ材)の半身分だけでも
30kg位はあります。
モモの一塊は小さくても10kg位です。
とても一日で売り切れるような量でないわけです。
それに加え、焼肉店はステーキ等の他の業種と比べ肉の種類が多いです。それも焼肉の魅力の1つなのですが、それを実現する為にも冷凍保存が必要なのです。
(私が以前、勤めていた鉄板焼きではステーキがメインなので、フィレかサーロインか位しか選択肢がないので、生のまま保存してました。)
そして生のまま保存できない最大の理由は、焼肉を好むお客様は目で食べるという点にあります。
要するに見た目で判断するお客様が多いのです。
サク取りして、生のままペーパーを巻いて保存した場合、周りの水分が抜けて色が黒ずんでいきます。
その肉を提供されたお客様は「腐りかけだ」「傷んでる」と感じる事がほとんどです。
本来は違うのですが、その見極めが素人であるお客様にはできないのです。
焼肉のお客様にとって、
綺麗な肉=新鮮な肉=美味しい肉
なのです。
他にも色々とありますが、この3点が冷凍保存が必要である大きな理由といえます。
第二に、お客様に提供する際完全に解凍してから提供するか、半解凍で提供するかが課題になります。
まず、冷凍保存していることを直隠したいために、完全に解凍して提供する店があります。
これは、解凍する際にでるドリップした後の提供になるので、冷凍保存していることをわからないようにできることが最大のメリットです。
次に半解凍のままカットしてそのまま提供する店です。
冷凍保存していることは隠せませんが、半解凍のまま加熱することで肉汁を逃がさず食べる事ができます。加熱することによって、外側が固まるからです。
大半のお客様が焼きすぎる、焼肉にとって半解凍位の方が美味しく焼けるともいえます。
ただ、黒毛和種のように元々水分の少ない肉はどんなやり方をしてもドリップなど、ほとんど出ません。
当店のお客様に提供した肉のお皿にドリップが溜まっていることなど皆無です。
どちらが正しいか、どちらが優れているかなど誰にも言えません。
私は、肉の種類やカットの厚さによって変えています。
冷凍技術があるから、安定した価格で安心してお客様が召し上がる焼肉店が存在しているのです。
冷凍技術がなかった場合、食材ロスが増え売値は倍以上になると思います。
最先端の冷凍技術によって低価格で提供する回転寿司と、その3倍以上の価格をつけるお寿司屋さんの違いと同じです。(そもそもヒラメなどの白身は冷凍すると極端に品質が落ちるので無理ですが)
牛肉は冷凍してもさほど質が落ちないことと、焼いて食べるという2点が焼肉の冷凍保存を可能にしてます。
話を戻しますが、
「どこが美味しいか」「どこが良い店か」それは十人十色です。
コックさん同士が語る言葉の中に「6割以上の客に旨いと言わせろ」という言葉があります。
どんなに努力しても全員は無理。みんな違う人間だからです。
現在、世の中は情報というものに左右される時代です。
だからこそ、しっかり自分の好みや感覚を持っていなければなりません。
情報に振り回されず、自分にとって何が大切なのかしっかり持つべきです。
自分の味覚や感覚を信じて、自分に合った店を探して下さいね。
もちろん私は当店「炭火焼きグリルさらさ」が小岩で一番美味しい焼肉が食べられる店だと信じてますけどね(^o^)
長文失礼しました(>_<)
最後まで読んでくれた方、ありがとうございます(^o^)